ホトトギス作業帳パン農ブログ  十足のわらじはこちら *リンク先、直しました*

2008年01月26日

菜の花

DSC_0512bp.jpg
と言っても畑に植えてつぼみを食べるほうではなくて、田んぼのことで
す。
だいぶ天気もよくなってきて、久しぶりに薪作り、それから2アールの
田んぼを耕耘機で耕しました。
ここに菜の花の種を播きます。
春になって一面に菜の花が咲きます。
これを田植え直前にすきこんで、雑草を抑えて稲の肥料分にします。
簡単にいうとこうなのですが、この菜の花農法、うちでは始めて試みる
のですが、非常に楽しみです。

菜の花と言えば赤木と言われるほどその道では有名(らしい)赤木歳通
さんという方が岡山にいるのですが、ついこのあいだも山陽町の農機具
メーカー「みのる」であった講演会に行ってきました。内容は、元気に
なろう!楽して、楽しくて、儲かる!という、一歩間違えば誤解を招い
てしまうようなものですが、誤解している場合じゃないです。
「目から色のついたうろこが4,5枚くらいぽろぽろぽろっと落とすよ
うなことをお話しします」
と言われていましたが、もうちょっと詳しく言えば、これは自分なりに
理解したことですが、こうなります。

・田んぼに入れるのは菜の花を播く前の鶏糞のみ。その他肥料、農薬な
どは一切いらない。(うちはこのあいだ寒い中鶏糞まきました。機械が
ないんで袋を持ってばさばさ手巻きじゃなくて手播きです)
・菜の花(でも他の花でも草でもなんでもよい)が大きくなって、これ
をすきこんでから田植えをすると、この菜の花が水の中で腐るときに雑
草を抑える働きをします。これで(1)除草剤がいれない。または
(2)草取りしなくてもよい。(この草を抑えるのが「菜の花農法」の
メインです)
・田植え直後は稲の肥料分が少ないので、最初はゆっくりと成長する。
これで、梅雨時にくる害虫にも狙われにくい上に、がっちりと育つので
病気にも強い。つまり農薬も殺菌剤もいらない。
・夏になると分解された菜の花から肥料分が出てきて、稲が一気に大き
くなり、その後も肥料分がじわじわと出てくるので、途中で追肥をする
必要もない。

かいつまんで言えば、これだけのことが、花を咲かせることで達成でき
ます。花を咲かせてなおできるんじゃなくて、花を咲かせることによっ
てできるわけです。一面の菜の花を咲かせて、百姓も楽ができて、素晴
らしい景色ができて、農薬もいらないお米がとれるわけです。なんだか
夢のようでしょ?水で走る自動車どころではないですよ、これは。

赤木さんが言ったことで一番心に残ったことを書きます。

菜の花が満開になると幼稚園児が沢山来ます。大喜びで走り回って、花
をつんで、遊びます。お母さん方も一緒に一面に菜の花が咲いた田んぼ
の真ん中でピクニックをします。みんな楽しそうです。でもそれを見て
いる自分が一番楽しいんです。見ているだけの自分が一番楽しいんです。

その話を聞いている自分も楽しかったです。

うちも菜の花咲かせるぞ〜
posted by pototokitu at 22:29| 岡山 ☁| Comment(3) | 百姓の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ファン