ホトトギス作業帳パン農ブログ  十足のわらじはこちら *リンク先、直しました*

2008年07月19日

今日も夕立、稲も元気

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最近やっと雨が降るようになりました。
といってもゴロゴロっと雷がなって、ざーっと10分くらい降って終わ
りというのが多くて、未だに地面は少し湿ってる程度ですが、これ
でなんとか遅まきのトウモロコシも発芽してくれそうです。
稲のほうもぐんぐんと大きくなっているところで、写真でみると分
かるとおりに扇子を広げたような開いた形になっています。

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実は今日また山陽町のみのるで菜の花の赤木さんの講習会にいって
きたのですが、一株あたりの苗数が少ないと、こういうふうに開い
た形になり、これで風も光も入りやすくなり、虫も病気も来にくく
なるので、有機栽培にはすごく重要なんだということをおっしゃっ
ていました。
沢山植えれば量はとれるかもしれない、でも虫がきたり病気がきた
りすれば元も子もない、というわけです。如何に健康な稲を育てる
かを考えればこういう形になるのが理想的であるといわれると納得です。
お話の内容はだいたい前回に聞いたものを同じですが、いくつかヒ
ントをもらいました。
菜の花が咲かずにスズメノテッポウの草むらになってしまったうち
の前の田んぼですが、赤木さんのところでもレンゲが同じスズメノ
テッポウに負けてしまったところがあり、これは鶏糞を少し入れた
ら除草効果もあったということです。確かによく考えれば茶色く枯
れてしまった雑草にはほとんど窒素分もないので分解も遅いのでこ
こで分解促進のために窒素分を補給してあげるというのはよく分か
ります。
が、やはりここですごいと思ったのは、レンゲが咲かなかったと分
かった時点で臨機応変に施肥計画を変えて対応してしまうという手
際のよさです。落ち着いてよく考えてみれば分かることも、実際
やっている途中はあんがい分からなくなったりするものです。そこ
を冷静に対処するというのは重要です。生で得た情報、すごく勉強
になります。知識も大事だが、それを使いこなす知恵がなければな
らない。そんな感じでしょうか。

DSC_2163.jpg

ここ最近暑い日が続いていて、これから8月に入ったらどう
なってしまうんだろうと今から心配ですが、雲の多い夏の空は光の
変化がきれいです。夕暮れ時、しめった少し涼しい風がふくなかヒ
グラシが鳴き、谷間中にひびきわたります。その中を晩のおかずの
トウモロコシや枝豆、トマト、ししとうなどをとりにいくのです。
ここに来て3年半になりますが、ほんとにどの季節もいろいろ
特徴があって、その時期になるまで忘れてますが、それぞれ良さが
あります。
8月はなんだっけかな。
posted by pototokitu at 23:27| 岡山 ☁| Comment(0) | 日常の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やまちゃん失踪事件と田んぼの草取り

昨日の朝パン屋の外で見たのを最後に子猫のやまちゃんがいなくなりました。ちょろっと探検にでかけるようなことは猫ならよくあることなのですが、まだちびの子猫であること、風邪が治ってないこと、いつもはさみしがりでべたべたすること、食い意地が張っていてしょっちゅうエサをねだること、熱中症になりそうなほど暑い天気のこと、夕立があったことなどを考えると、ひょっとしたら最悪のケースもあるかもと思ってました。

(結局今日の夕方近所の人のうちで見つかりましたが)

まだうちに来てからほんの数週間ですが、なんとも楽しい猫で、いなくなったと思ったときはいろんな思い出が浮かんできました。

とにかく人なつっこいので、店にいてもいつのまにかお客さんの足元にすりよっていってびっくりさせること数回。おなかが減ってるのか鼻がむずむずするのかは分からないけれど、いつもにゃあにゃあと鳴いて周りの空気を和やかにさせてくれます。机の上もパソコンの上もあっちもこっちもうろうろして、パン屋の中にも入ってこようとしたり、一回シナモンロールかじられたこともありました。まあとにかくにぎやかなのです。かと思えば床でコロンとのびたまま寝てたり(暑いから?)。

それから、ちびだからなのかは分からないのですが、畑のほうとかにいくと後ろからトコトコとついてくるのです。
じゃがいも掘ったときは暑かったので一輪車の下に座ったり、大きくなったヨモギの陰に入ってみたり、トウモロコシの中を探索してみたりとにゃあにゃあ鳴きながら周りをうろつきます。
2m近くにもなる緑肥のソルガムを鋤込む前に見に行ったときも、喜んで草の中に入っていきます。うろうろ勝手に入っていって、分からなくなってにゃあにゃあいいます。
大豆の種を蒔いたときも気がついたら後ろからテケテケと追っかけてきて、この日も暑かったので近くに植えてあるひまわりの下に座ったり、種蒔きしているところについてきて動くたんびに自分の陰に入るようについてきたり。

面白かったのが田んぼの草とりをしてるときで、裏の田んぼに向かってたらこれまた後ろを見るとテケテケテーと追っかけてきます。まさか田んぼだから一緒に草取りするわけにもいかないし、と気にせず田んぼにずぶずぶ入って草をとっていると、にゃあにゃあいってあぜを歩いて追ってきます。もちろんいくらあぜを歩こうが自分のいる田んぼの中までは来られないのに、右にいったり左にいったり走り回ってにゃあにゃあ。にぎやかだなあと思いながらも気にせずに草をとってると、ニャンとびっくりしたことに、水の中にずぶずぶと入って追っかけてきます。にゃあにゃあいいながら決して子猫にとっては少なくない高さの水の中をもう必死にこっちに向かってきます。あぜからも結構離れてたしホントに苦しそうだったのであわててこっちからも迎えにいって水から拾い上げます。やれやれと思いながらもとりあえずあぜに戻して草取り続けてるとまだにゃあにゃあしつこい。様子を見に行くと今度はしがみついて離れないので結局背中に乗せて草取りします。お前はオウムか...。いやー肩こった。

とまあいろいろあったわけですが、いなくなってたったの一日でもうパン屋の空気もどんより...
そんなわけで昨日の夜もあちこち探し回って、今日の朝またあちこち探し回っていたのですが、藪の中にいたら困るしと思って長靴をはいてい
たので、気がついたら田んぼに入って草取りを始めてました。

もう何度も草取りにはいっていて、レンゲ植えたり、代かき3回やったり、米ぬか撒いたり、除草機押したりいろいろやって甲斐もあって、草もだいぶあるものの稲が勝ってる様子。それでもやっぱり無視できないくらいの草が生えてるので、入ってとりたくなります。とればとっただけやっぱりその後の稲の生育にも違いがでるだろうし、最終的には収量にも差が出る。そう分かっていると、例え少しの時間で目の前の草しかとれない時でも如何に少しだけでも草をとってやろうと思うわけです。10の仕事をしても絶対に1の効果があると分かっていればやっぱりやるわけです。

これと正反対なのが迷子の猫探し。ちょろっと探そうが徹底的に探そうが、仕事の効果は0(見つからない)か1(見つける)しかありません。下手をすれば絶対に見つからないであろうにもかかわらず延々と探し続けることになってしまうこともありえるのです。しかも探してなくてもひょろっと帰ってくることだってありえるし、何かの拍子にふと見つかることだってあります(今回もまさにそれ)。そういうまったく報われないかもしれない迷子の猫探しですが、それでもやっぱりやらずにはいられないし、でも報われないかもしれないというのが非常につらいのです。

それに比べて今まで大変だと思っていた田んぼの草取り、今の田んぼが50なら、ちょっとの草取りで51、明日またやれば52と、例え絶対100まではいかなくても、少しずつでも成果があることが確かなのって結構励みになる、なんて恵まれた仕事なんだろうというのが今日草取りをした感想です。

ただ稲がぐんぐん大きくなっているときで、葉っぱの先がちくちく痛いです。草も結構根を張っていて抜くのも泥だらけです。抜いたやつもそのまま田んぼに置いておくとまた根が張るし。

それでも猫を探すことと比べたらなんて気楽で充実した作業だろうってのが結論です。

なんかしょーもないことを長々と書いてしまいました。
今日はパン屋の作業も忙しくて晩にビールを飲む暇もなかったから変に頭が冴えてたのかも?
とにかくやまちゃんおかえりです。
今も横で寝てますが、どうも来たときの子猫顔からなんとなく猿顔になってきたような...まだ鼻がたれてるし。
とにかくやれやれです。
posted by pototokitu at 00:24| 岡山 ☀| Comment(3) | 日常の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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