ホトトギス作業帳パン農ブログ  十足のわらじはこちら *リンク先、直しました*

2009年01月19日

ハウスの野菜

最近はあんまり畑の作業する時間もないのでかなりいいかげんになってますが、それでもハウスに植えた葉物が結構元気で、ビニールハウスの効果に改めてびっくりです。外に植えてあるものはもう凍って固くてちりちりになってるのがほとんどですが、ハウスの中のサラダ菜なんかは柔らかくて大きくてあま〜い。
今植えてあるのは、リーフレタス、水菜、壬生菜、チンゲンサイ、タアサイ、ルッコラ、うまい菜、ビタミン菜、ケール、春菊、ほうれん草、コーラビ。このほかハウスの中には夏場に植えた長ネギと下仁田ネギがあり、カブとゴボウのタネも蒔いたし、レッドオニオン、春キャベツ、サヤエンドウなんかも植えてみました。
サラダを食べて思ったのですが、県南など温暖な地方はともかく、うちくらい冷えると真冬の葉物野菜は外と中ではやっぱり比べものになりません。ビニールハウスの中でも夜はもちろん氷点下になり、野菜の種類によっては凍ってやられてしまうものもありますが、日中は閉め切っていると入っていられないほど暑くなります。こんなに変化があって大丈夫なのかと思うほどでしたが、この寒暖の差が実は野菜にはいいんじゃないかとも感じています。
人間だって常に寒ければ参ってしまうし、かといっていつもエアコンに暖房で24度の部屋で過ごしていたら、体が弱ってしまい気温の変化に耐えられなくなる。パンにしても室温で発酵させ、低温で発酵を遅くして、それから高温でふくらませれば、ずーっと室温のみで発酵させたものより深みのある味になる。野菜にも生育適温というものがありますが、白菜やネギは霜にあたってからのほうがおいしい(甘くなる)とは昔から言われているし、夏野菜の苗なんかもある程度低温にさらされて育てたもののほうががっちりと育つということも読んだことがあります。理想的な環境というのはなんなのか、いろいろ考えさせられます。それから理想的な環境で育った食物を食べる(食べ続ける)ことは果たして理想なのか、とかね。
ビニールハウスにしても加温されているものなら、細かな温度調節も可能でさらに適した環境にとコントロールすることができるようになるし、ライトをつければ太陽光ですら補える。水分は潅水装置で自在に調節、土壌だって堆肥なり微生物なり化学肥料なり好きなものを使って最適な状況を作り出す。少しでもその植物にそぐわない状況があれば改善しない理由はない。
で、これを発展させれば究極の合成食物工場になってしまうのか。あくまで自然がお手本ではあるけれど、自然という概念すら無意味になってしまうような気もするけれど。

...またくだらない話がでてしまった。
posted by pototokitu at 22:01| 岡山 ☀| Comment(0) | 百姓の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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