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2008年02月09日

雨ニモマケズ

宮澤賢治

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラツテイル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキ小屋ニイテ
東ニ病気ノ子供アレバ
行ツテ看病シテヤリ
西ニ疲レタ母アレバ
行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニソウナ人アレバ
行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクワヤソシヨウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイウモノニ
ワタシハナリタイ


実際読んでみると果たして商売人がかかげるものとしてはいささか微妙
な点もありますが、多くの人の心を打つ詩であることは間違いないで
しょう。質素で謙虚で無私無欲あることが美徳とされる精神というの
は、必ずしも常に質素な生活をしていなくとも、謙虚でいられないとき
があっても、あれもこれも欲しくても、他人のためだけに尽くせなくて
も、心のどこかに持っているだけでも価値がある。そういう気持ちが最
後の「ワタシハナリタイ」に凝縮されていて、本当に何とも言えない気
分にさせてくれます。これこれこうあるべきであるという聖書の教えの
ようなものとは違って、戒めのようでありながら実は非常に人間的で
あって、救いがある、楽にさせてくれるところが、また好きだったりし
ます。

...でも実際店やってる人がデクノボーと呼ばれてたらお話にならな
いんですよね。
posted by pototokitu at 21:23| 岡山 ☀| Comment(0) | 日常の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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